オプション

 TPiCS-Xのオプションは、f-MRP製番管理システムをベースに、特定の業務領域や細分化された管理ニーズに対応するために設計された拡張機能です。これらのオプションは、システム導入時に全てを一括で導入する必要はなく、運用レベルの向上や管理項目の追加に合わせて、必要なものを段階的に追加していくことが可能です。自社の生産形態の変化に追随し、実態に即した運用を維持しながら管理精度を高めていくことができます。

< 計画作成を強化するオプション >

< 受注管理を強化するオプション >

< 生産管理を強化するオプション >

< システム運用を強化するオプション >

< 計画作成を強化するオプション >

部門別ガントチャートオプション

TPiCSで作成されたアイテムごとの生産計画を、製造担当者や設備、生産ラインといった「生産場所」の視点から可視化し、負荷状況を把握・調整するための機能です。f-MRPによる自動計算の結果を受け取りつつ、現場の裁量で日程変更や計画分割を行うためのツールです。

■ 負荷の可視化とボトルネック特定

各生産リソースの生産能力(製造担当マスターに登録した能力)と、計画されている負荷数量(計画数量×標準時間+段取時間)を日単位で比較表示します。設定した最大負荷率を超過している日はグラフが警告色で表示され、能力不足の工程が特定できます。残業や休日出勤の検討、空いている他設備や外注先への計画振り替えといった対策を、数値的根拠に基づいて実行可能です。

■ 直感的なドラッグ&ドロップ操作

チャート上の計画ボックスをマウスで操作し、着手予定日や完成予定日、担当場所を変更できます。関連する全工程を連動させて一括移動させることも可能です。調整用全集計と参照用担当集計の2つのモードがあり、用途に応じて集計速度を優先した表示も可能です。

■ 柔軟な計画調整【5.1】

計画の分割・合算機能が強化されました。一つの計画を任意数量や件数で分割して細かな負荷調整を行ったり、細分化された計画を一つにまとめて段取回数を減らした効率的な生産手配に組み替えたりする操作が可能です。すでに一部実績が計上されている計画でも、残数量の範囲内で分割できるため、突発的なトラブルや優先順位の変更にも柔軟に対応できます。また、これらの調整操作をすべてメモリ上で実行する「テンポラリー化」に対応しました。画面上で試行錯誤を繰り返し、[反映]ボタンを押すまで実データは更新されないため、最適な計画を導き出すためのシミュレーションとして活用できます。

■ 複数ユーザーによる同時編集【5.1】

複数の計画担当者が存在する場合を想定し、「同期テーブル方式」を採用しています。従来のシステム全体をロックする方式から、計画明細ごとの行単位ロックへと移行したことで、複数の担当者が同時にガントチャートを開き、自分自身の担当範囲について独立して反映処理を行うことができます。これにより、計画調整業務におけるデータ更新の待ち時間が解消されます。

■ リソース・メンテナンス管理との融合【Update】

金型や治具、機械設備といった「リソース」の使用予定と消耗予測を、ガントチャート内の専用タブで山積みグラフとして表示します。限界値(閾値)に達する前のタイミングにメンテナンス計画のボックスを配置し、作業完了によって消耗量がリセットされるシミュレーションを行うことで、予防保全に基づいた生産計画の立案を支援します。


一品生産オプション

受注ごとに仕様が異なり、設計と調達・製造を並行して進める個別受注生産(五月雨式手配)に特化した機能群です。未確定要素が多いプロジェクトの構成管理を円滑に行い、調達リードタイムを短縮します。

■ マスターレスでの立ち上げ

事前にアイテムマスターや製品構成表を登録することなく、プロジェクト画面に直接ユニット構成や部品情報を入力して手配を開始できます。図面が完成した部品から順次手配する垂直立ち上げの運用に対応します。

・ひな形からの作成:過去の標準的な構成やユニットを「定形パターンマスター」として登録しておけば、それを呼び出して不要な部品を削除したり、新規部品を追加したりするだけで構成データが完成します。

・CADデータからの作成:構成情報変換オプションと連携し、設計部門が作成した部品表(CSVファイル)を直接プロジェクト構成として取り込めます。手入力による転記ミスを防止します。

・類似プロジェクトからの複写:過去に作成済みのプロジェクトを指定し、その構成ツリーをコピーして新しいプロジェクトを立ち上げることができます。

■ ツリー形式による柔軟な構成編集

階層構造を視覚的に表現したツリー画面上で、アイテムの追加、削除、階層の移動(ドラッグ&ドロップ)が行えます。未登録の新規部品と、既にマスター登録されている汎用部品を混在させて管理することが可能です。子アイテム追加パネルやマスター検索パネルを利用して、指定した構成階層に部品を割り当てます。

■ 見積算出と相見積もりへの対応【5.1】

プロジェクト構成を活用して、製品全体の原価見積を算出できます。新規の部材については仕入先へ見積依頼データを出力し、ステータス(準備中、依頼中、受領、採用など)を管理しながら、返ってきた回答単価をプロジェクト計画データに直接反映させることが可能です。複数の仕入先から相見積もりを取り、最適な条件の単価を採用するプロセスをシステム内で完結します。

■ 実績登録後の柔軟な構成調整【5.0】

既に材料の出庫や作業完了実績が一部登録されている状況でも、過去の実績を取り消す処理をすることなく、最新の設計変更に合わせて構成を修正し、残りの生産管理を継続することができます。構成外引落や追加出庫といった運用に対応します。

■ 残引当機能の強化【Update】

設計変更によって不要になった(宙に浮いた)計画明細データを検索し、進行中の他のプロジェクトの部品要求へ引き当てる操作を画面上で行えます。Ver5.2からは、この残引当ての際に、客先の個別仕様に基づいた新アイテムを追加で手配することも可能になり、余剰資産の有効活用と仕様変更への対応を両立させます。


構成情報変換オプション

設計部門のCADシステムから出力された部品表や、Excelで作成されたE-BOM(CSV形式)を、生産管理システムのマスターデータ(M-BOM)へと自動連携させる機能です。

■ 大規模プロジェクトへの対応

五月雨式に設計が進む案件において、完成したユニット単位で設計データをピンポイントで読み込むことが可能です。手入力の手間や誤手配などの入力トラブルを防止します。

■ 対比マスターによる変換

図面上で使用される図番と、生産管理側で管理するアイテムコードの紐付けを管理する「対比マスター」を使用し、異なるコード体系のデータを自動的に生産管理用のアイテムコードに変換して取り込みます。

■ E-BOMからM-BOMへの自動構築

変換マスターの設定に基づき、図面には現れない副資材(梱包材、グリス、塗料など)の追加や、外注工程や、無償支給品の追加などを行い、設計情報を製造や手配に直結するデータへ変換します。構成階層の深さや並び順も、製造工程の順序に合わせてシステム内で再構築されます。

■ 設計変更への追随

修正された設計データと既に取り込み済みのデータを比較し、その差異を自動検出します。ステータス管理(新規、反映済み、変更、削除など)により、不要になった部品のキャンセル指示や、新しく追加された部品の製造指示・注文書作成を自動化し、設計と製造のデータ不整合を解消します。オプションコードを使用することで、特定の製番構成にのみオプション部品を追加・変更する運用も可能です。

複数ロケーションオプション

同一のアイテムコードであっても、複数の製造拠点や倉庫、あるいは複数の協力会社(外注先)といったロケーションごとに、独立した生産計画や在庫管理を行うための機能です。

■ 複数ロケーション区分の設定

アイテム基本マスターの「複数ロケーション区分」に、単一、複数、生計分割、引計分割、後工程別、支給のいずれかを目的に応じて設定することで、拠点別の計算ロジックを制御します。

■ 拠点別の実力に合わせた計画

拠点ごとに異なる製造リード日数やロットサイズ、稼働カレンダーを設定でき、それぞれの実状に合わせた生産スケジュールを作成します。

■ 柔軟な計画の振り分けと負荷分散

当初予定していた拠点の負荷が高い場合に、他工場や外注先へ手作業で計画を振り替えることができます。さらに、「生計分割」「引計分割」では、分割計画マスターの登録内容に従って、生産計画(生計、引計)を指定の比率や上限数で自動分割し、負荷とリスク分散を実行します。

■ 厳密な支給管理と後工程別管理

拠点ごとに在庫を区別するため、特定のロケーション向けの材料を誤って他拠点へ引き当ててしまうミスを防ぎます。f-MRP計算で拠点に紐付いた在庫と需要を厳密に区別します。支給管理では、有償支給と無償支給の違いを設定でき、拠点間の物流日数を考慮した所要量計算により、次工程の着手日に合わせた精緻な資材供給計画を立案します。


自動平準化オプション

f-MRPが算出した生産日程を、各ラインや設備の能力上限を超えないようにシステムが自動で計算調整(山崩し)し、実行可能な計画へと割り付ける機能です。

■ 平準化対象負荷率と割付順の設定

製造担当マスターに「平準化対象負荷率」を設定し、100%や110%といった指定した負荷率を上限として計算を行います。また、「平準化割付順」をアイテムマスター等で指定することで、特定の重要アイテムを優先的に計画に割り付けるといった優先順位づけが可能です。

■ 自動日程シフト

日ごとの生産能力と負荷を比較し、超過分を空き日程へ自動で移動させます。納期を優先し着手日を早める「前づめ」や、在庫滞留を抑えるため完了日に近づける「後ろづめ」を選択でき、アイテムごとに最適な調整が可能です。

■ 製造リードタイムの考慮【5.0】

完了日の1日だけで負荷を判断するのではなく、着手から完了までのリードタイム全域に負荷を日割りで分散して集計します。これにより、日数の掛かる工程の途中に別の無理な計画が割り込むことを防ぎ、平準化計算の精度を向上させます。

■ パー割り(比率分割)生産

週ごとの総生産数量を、稼働日に対して指定した比率で均等分配し、毎日の細かい生産計画を自動作成します。タクトタイムの安定化と生産現場の負荷の平準化を支援します。


セット生産オプション

左右ペアの部品(ドアノブの左右や自動車のヘッドライトなど)や、金型の共取りによって同時に生産されるアイテム、あるいは生産時に一定比率で発生する連産品(プレス加工の端材、グレード違いの電子部品など)を、常に同期した状態で管理するための機能です。

■ 双方向の生産連動

設備の生産特性に基づき、グループ内の在庫状況を横断的に判定します。どれか一つでも不足すれば、あらかじめ設定された比率でセット計画を自動補充します。これにより、共取りや連産による生産メリットを活かしながら、グループ全体での在庫バランスを最適化します。

■ 一括調整と管理【5.1】

ガントチャート上で一つの計画を移動させると、関連する全セット品の計画も自動的に同じ日程に追従します。また、セット品に対して共通の注番(枝番違い)を自動付番する機能により、1枚の作業指示書で複数のアイテムをまとめて発行したり、生産実績を一括で登録したりすることが可能になります。これにより、現場での伝票管理やデータ入力の工数が削減されます。

■ 同期生産による適用範囲

材料の加工や中間ユニットだけでなく、最終製品のレベルでも適用可能です。


プル生産オプション

f-MRPの計算ロジックによる先行的な材料手配と、現場の進捗状況に同期した「後工程引き取り(電子かんばん方式)」を組み合わせることで、仕掛在庫を削減する運用機能です。

■ 先行手配と補充指示の切り分け

長納期品や外部からの購入材については、f-MRPの所要量計算によって将来の必要量を予測し、欠品しないように計画明細作成期間と伝票発行期間の差異を活用して先行手配を行います。一方で、社内工程の着手指示は、システムで算出された計画日程に無条件に従うのではなく、後工程が前工程の在庫を実際に「引き取った実績(消費)」をトリガーにして、消費された分だけを補充するための製造指示を「プル生産要求」としてリアルタイムに出します。

■ 仕掛在庫の抑制と伝言機能

この運用により、前工程が計算上の計画に基づいて不必要なタイミングで製品を作りすぎてしまう押し込み型生産(プッシュ型)の動作を制御し、ジャストインタイムの生産を実現します。着手信号機オプションの画面から、後工程から前工程へ直接補充要求を出したり、優先度や特急指定などのテキストを「伝言」として書き込んだりすることができ、現場間の連携をサポートします。


< 受注管理を強化するオプション >

受注販売管理オプション 【Update】

受注・内示情報の取り込みから、出荷指示、請求管理、売掛明細のデータ生成、入金処理に至る一連の販売プロセスを、生産管理側のデータと一元管理するための機能です。

■ 生産・手配計画への直結

受注データを登録すると、生産計画表の出荷計画(出計行)にデータが書き込まれ、f-MRPの独立需要として機能します。その後の所要量計算を実行することで、構成末端の部品や材料の手配計画までが一貫して展開されます。

■ 内示と確定受注の消込管理

長期的な内示を先行して取り込んで手配を進めつつ、確定受注データが登録された時点で、古い内示数量から自動的に相殺(消し込み)を行います。内示データの「反映レベル」を調整することで、不確定な需要に対する手配のリスク(部品の抱え込み等)をコントロールします。

■ 出荷実績と売上計上

実績登録と同時に売上を自動計上する処理に加え、「仮出荷(客先未検収・積送中)」のステータスで出荷実績を保持し、後日の「検収」入力のタイミングで正式に売上計上する方法を選択できます。

■ 売掛明細と請求管理

売上データから得意先ごとの売掛明細を生成します。締め日に合わせた請求書発行や、入金時の消し込み処理を一貫して行います。請求書等の帳票デザインは複数用意されており、複数税率の混在した請求書発行にも対応しています。

■ 製品出庫指示

払出管理オプションと併用することで、製品倉庫から出荷場へのピッキング指示を自動化できます。製造履歴管理オプションとの併用で、出荷時に引き当てるロットをシステム上で事前に指定することも可能です。

■ 受注推移の管理【5.0】

 

内示数量や受注納期が、登録時からどのように変化していったかの推移履歴をシステム内に記録します。顧客の発注特性や需要のブレ幅を分析するデータとして使用できます。

 

■ 単位換算と売価管理の強化【5.1】

ケース、箱、個といった複数の販売単位ごとに単価を登録できます。受注入力時に指定した販売単位の数量を、システムが自動で基本単位に換算して生産計画へ反映し、計算します。

■ 出荷付帯費用の管理【New】

Ver5.2より、送料や梱包費、保険料といった出荷に伴う諸費用を受注明細として登録し、売上データと連動させることが可能になりました。輸送番号が同一の付帯費用は実績登録時に自動で一括計上されます。


納期回答オプション

得意先からの納期問い合わせに対し、製品の現在在庫、生産ラインでの仕掛状況、さらには構成末端にある部品・材料の調達リードタイム(伝票発行期間)までをすべて計算に含め、いつ納品が可能かをシミュレーションする機能です。

■ 高精度な納期シミュレーション計算

希望納期と数量に基づき、製品から構成末端の材料までの全階層について不足分を割り出します。部品が不足する場合は、そのアイテムに設定された発注リードタイム(伝票発行期間)を守った上で手配計画を立て、材料の入庫可能日から各工程の製造リード日数を加算し、最終的な製品の完成日を逆算して算出します。これにより、実現可能な最短納期を回答します。手配不足時の処理を「確定期間後」「社外のみ確定期間後(社内は割込可)」「特急(社内外共に割込可)」から選択してシミュレーション条件を変更できます。

■ 在庫引当時の本日出荷対応【5.0】

納期回答計算において、製品在庫を引き当てた場合に、回答出荷日を自動的に本日(計算日)とする設定が用意されています。在庫品の即納回答ロジックとして機能します。

 


■ 柔軟な分納案の自動算出

計算結果として、在庫がある分だけを先に回答する「在庫引当分割」、生産されるロットサイズごとに日程を割り出す「社内分割」、全ての供給タイミングで細かく日程を提示する「全て分割」など、複数の分割ロジックを使い分けることで、実務的な分納日程案を提示できます。

■ 計画・受注への直接連携

 

シミュレーションして計算された納期回答結果から、ボタン操作一つで「受注データ」や、手配のための「計画明細データ」を直接作成することが可能です。計算結果をそのまま実績データとして引き継ぐことで、再入力の手間を省き受注リードタイムを短縮します。

見積管理オプション

一品生産での見積提出や、過去の生産実績データを活用した見積原価の算出を行うための機能です。正確な原価計算に基づいた利益確保を支援します。

■ 見積履歴の保存と再利用【5.1】

見積書を発行(印刷やPDF出力など)すると、そのデータは「製品見積履歴」および「見積算出履歴」という2つの履歴テーブルに保存されます。これを元に、過去の類似見積を流用して新たな見積を迅速に作成したり、商談の進捗に伴う版数管理として「再見積(見積回数のカウントアップ)」を行えたりします。

■ シームレスな見積書と受注の連携【5.1】

一品生産オプションのプロジェクト構成や、標準マスターの製品構成から見積内訳を自動で展開します。見積書で設定した内容(納入予定日、見積数量、金額など)から、[受注作成]ボタンをクリックするだけで、直接受注データを作成して引き継ぐことが可能です。

 


■ 柔軟な金額調整と階層集計【5.1】

製品を構成する個別の部材単価、社内工程の加工費レート、作業時間を自由に調整可能です。単価へのリスク上乗せ(5%増など)を行えるほか、構成下位の外注単価などの詳細な内訳を客先に伏せ、親階層の金額に積み上げて集計・提示するといった設定が行えます。

■ 実績ベースの精緻な原価算出と再計算【5.1】

単価情報として「標準マスター値」だけでなく、過去に登録された「実際購入単価」や「実際作業時間」の平均値を集計して反映させることが可能です。理論値ではなく実績データに基づいた見積原価を算出します。また「見積再算出」機能を使用すれば、現在の最新マスターから算出単価や時間、段取時間を一括でセットし直す計算処理が可能です。

< 生産管理を強化するオプション >

工程管理オプション  【Update】

生産計画を、切断、旋盤、フライス、検査といった具体的な詳細工程(工順)に展開し、細かい作業レベルでの指示と進捗管理、実績時間の収集を行うための機能です。

■ 工順マスターに基づく展開

アイテムマスターに「工順コード」を設定することで、計画明細作成時に作業マスターおよび工順マスターの設定(段取時間、標準時間、作業順序)を参照し、詳細工程の計画データを自動展開します。工程の一部に外注作業が含まれる場合は、生産場所を外注先に指定することで、自動的に外注加工依頼書を発行するデータが作成されます。

■ 引落タイミングの個別設定【5.0】

在庫の消費タイミングを、一律にアイテム完成時とするのではなく、「初工程の着手時」や「特定の途中工程の完了時」など、工程単位でアイテムごとに細かく設定可能です。

■ 工程着手に合わせた材料手配【New】

Ver5.2より、構成上の子部品を親製品のどの詳細工程で使用するかをマスターで指定できるようになりました。f-MRPはこの情報に基づき、該当する工程の着手予定日に合わせて材料の手配計算を実行し、入庫計画を立てます。部品の不必要な早期納入を防ぎます。


払出管理オプション 【Update】

作業指示に基づき、指定の保管場所から生産現場へ部材を移動させるための「払出指示」を作成し、現場への正確な指示と移動実績の管理を一貫して行う機能です。

■ 効率的な払出指示

親製品の注番を指定した一括払出や、現場の在庫状況を考慮して不足する分だけを補充する払出など、条件に応じた指示データの作成が可能です。製造履歴管理オプションと併用した場合、先入先出のロジックに基づいて在庫ロットが自動選定され、トレーサビリティの追跡データとして記録されます。

■ 払出フリーロケーション対応【New】

Ver5.2より、複数倉庫やフリーロケーション運用に対応しました。あらかじめ設定した「優先順位」や、物理的な距離に基づく「払出グループ設定」から、システムが最適な保管場所を自動的に判別し、ピッキング作業の指示データを作成します。


代替生産オプション

■ 代替生産の自動切り替え計算【5.0】

 

標準部品が在庫不足や調達困難な際に、あらかじめマスターに登録された代替部品へ切り替えて生産計画を作成します。f-MRPの所要量計算中に標準部品の不足数を検知すると、代替品の在庫を自動確認し、不足分に該当する数量の引き当てと手配計算を継続します。使用期限が迫っている材料を代替部品として優先的に消費させるような運用にも活用できます。

着手信号機オプション 【Update】

製造現場の端末画面にその日の作業指示一覧を表示し、材料の準備状況や前工程の進捗を、〇・△・✕の記号(信号)で作業者に伝える機能です。

■ 着手可マークの判定ロジック

〇は全数着手可能、×は前工程未完または部品欠品による着手不可を示します。△は必要部品の一部のみが揃っており、計画数量の一部だけが着手可能であることを意味します。作業者は画面が○になった指示から順に着手します。前工程ボタンを使用することで、どの部品が不足しているかの詳細な状況を確認できます。

■ DateTime型対応による日跨ぎシフトの正確な実績管理【New】

Ver5.2より、実績データの完了日時などの日付項目が、日付と時刻が一体となった「DateTime型(リアル日時データ)」に対応しました。これにより、夜勤など日をまたぐシフト(交代勤務)においても、システムに設定したシフトの開始・終了時刻とリアルな着手・完了日時を照らし合わせることで、「論理的な作業日(例:前日の第3シフト)」と「リアルな作業日時」を分離して正確に管理できるようになりました。日またぎの作業であっても手修正の手間なく、正確な実作業時間(着手から完了までの経過時間)の収集と、正しい日付での実績計上を自動で行い、精緻な原価計算や労務管理の基盤を飛躍的に強化します。

■ 外部連携【5.1】

指示が〇に変わった際や、作業に遅れが発生した際に、外部のシステムプログラムを呼び出してパトランプを点灯させたり、音声合成システムでアナウンスを流したりする連携処理が可能です。


 着手信号機オプションは、この様な表面に現れるニーズにそのまま応えるのではなく、その背後にある問題を解決する、あるいは その問題に至るまでのゴチャゴチャを取り除き、“土壌改良”的に、真の“管理”を行うことを目的とし、実績収集のために、現場が実績を入れるのではなく、現場が正しい判断をできるようにする為のシステムです。

製造履歴管理オプション

原材料のロットから最終製品のロット、あるいは製品から原材料へと、構成の上下に渡る双方向のロットトレース(追跡調査)を行うための機能です。

■ 履歴管理区分の設定

アイテムマスターにて、親アイテム(する/しない/事前ロット引当て)および子アイテム(厳密にロット管理/ロット記録のみ)の管理区分を個別に設定できます。これにより、実績入力時に正確なロット情報をシステムへ反映させることが可能です。また、「事前ロット引当て」では、作業指示の発行段階で使用ロットを特定できるため、現場へのより詳細な指示出しを実現します。

■ 有効期限管理とf-MRP連携

ロットごとに使用期限(消費期限など)を設定し、期限切れの材料を誤って使用しないようガードします。また、f-MRP計算においても、期限切れとなる日付で在庫を自動減算する計算ロジックが働くため、将来的な欠品を考慮した手配計算が行われます。

 

■ 履歴原簿による長期保存

膨大なトレースデータは、日々のトランザクションデータとは分離された「製造履歴原簿」として長期保存されます。データの肥大化を防ぎつつ、数年後の不具合発覚時にも検索と追跡が可能です。


リソース管理オプション 【Update】

機械設備、金型、治具などの「リソース」をマスターとして登録し、日々の生産実績データと連動させて使用状況の監視や保全計画の立案を行う機能です。

■ 消耗の精緻な設定

リソース使用マスターにおいて、アイテム生産時のリソース消耗を「消耗量(生産数量に比例して消耗する)」、「割り算の消耗量(1回のショットで複数個を生産する際の計算)」、「固定消耗量(生産数量に関わらず一定の消耗として扱う)」の3つの計算方式で設定できます。ガントチャート上で将来の消耗予測を確認できます。

■ メンテナンス計画の自動立案【Update】

累積の使用量やショット数が事前に設定した限界値(閾値)に達した際に加え、Ver5.2からは指定した日数や月数といった「周期」をトリガーにして、次回のメンテナンス計画を作成するロジックが追加されました。

 

■ 生産計画との高度な連動【New】

Ver5.2からは、所要量計算において、メンテナンス計画が予定されている期間の能力を制限し、その期間を自動的に避けて生産計画(生計)を立てるように計算が行われます。

■ メンテナンス資材の自動手配【New】

Ver5.2より、保全に必要な交換部品や消耗品をマスターに登録すると、生産計画表に「メンテ引計行」が作成されます。所要量計算によって在庫不足が判明した場合には、自動で部品の発注計画が立ち、メンテナンス実績の登録によって、在庫を引落します。


< システム運用を強化するオプション >

トランザクションインターフェースオプション 【Update】

外部の基幹システムやIoT機器とデータベースを繋ぐ通信窓口です。自動取込テーブルや自動書出テーブルを介してデータを処理します。

■ WebAPIのサービス化【New】

Ver5.2より、WebAPI処理機能が独立した「WebAPIサービス」として稼働するアーキテクチャに変更されました。 TPiCS本体を起動しておく必要がなく、OS起動と同時にバックグラウンドで処理を受け付けます。

■ 同時実行ユーザーライセンスの追加【New】

Ver5.2で専用ライセンスが追加されました。複数の端末からの非同期の同時アクセスに対し、待機時間を発生させることなく並列でデータ登録・更新(POSTコマンド)の処理を実行します。自動取込経由での実績登録時は、レコードロックの排他制御を行いデータの不整合を防ぎます。

■ Getコマンドによるリアルタイム参照【New】

Ver5.2より、外部から現在の在庫数や生産計画の進捗状況を問い合わせるGETコマンドに対応し、リアルタイムなデータを取得して他システムへ引き渡すことが可能になりました。


内部統制オプション

システムの全操作履歴(誰が、いつ、どの値を、どのように変更したか)を詳細に記録する監査機能です。

■ 修正履歴対象テーブルの拡張【5.0】

Ver5.0からは修正履歴管理の対象テーブルが拡張され、製番計画、払出指示、リソース管理、代替生産などの実績やマスターテーブルが網羅されました。システムによる自動更新を除外し、ユーザーが直接入力した変更履歴のみを取得する設定も可能です。

 

■ 発注・見積承認機能【5.1】

権限を持つ上長が承認を行うまで、注文書・指示書の出力や実績入力を制限できます。Ver.5.1より製品見積の承認にも対応しました。ユーザーの役割(ロール)ごとに「承認可能な金額上限」を設定できるため、各担当者の職務権限に応じた正しい発注・見積プロセスを定着させることができます。

 ■ データの暗号化ロック

承認されたデータには、システム内で暗号化された承認キーが付与されてロックがかかります。これにより、データベースへの外部からの直接アクセスによる不正な改ざんを防止します。


SCMオプション

仕入先や協力会社に対し、システムから注文・内示情報をメールで直接配信し、双方向の情報連携によって、サプライチェーンを管理する機能です。

■ ターミナルプログラムとCSV連携

発注元を「サプライチェーンホスト」、発注先を「サプライチェーンターミナル」として構成します。発注先は、 TPiCS-Xのデモ版(無償)をターミナルとして利用し、システム投資なしにEDI環境を構築できます。ホスト側から送信されたデータを受信し、ターミナル側で納期変更や数量分割の回答を入力し、ホストへデータを送信します。

■ 回答データの取込と計画への反映

発注先から返信された回答(同回答、納期変更、分納、数量減など)を受信し、ホスト側の生産計画表へ取り込みます。所要量計算を実行することで、部品納入の遅れや分納が自社の製品組み立て日程にどう影響するかをジャーナルで検知し、計画の再構築を迅速に行えます。