製造業が抱える5つの難問をTPiCSで解く

はじめに

「難問をTPiCS で解く」とお聞きになって、「たかが100 万円、200 万円のシステムでそんなことが出来るわけないだろう」とお考えになっても不思議はありません。勿論 TPiCS-X を買って頂いただけで「難問」を解決出来る訳ではなく、我々が提唱する生産管理の考え方をご理解頂き、それを実践して頂くことが必要です。

我々は絵空事を言っている訳ではありません。我々は生産管理の問題に対する「確かな答え」を持っています。その道は決して簡単な道ではありません。しかし真の解決に確実に繋がっている道です。

我々の考える「答え」をご理解頂き、是非「問題の解決」に向け、一歩を踏み出して頂きたいと思います。

2008年2月
株式会社ティーピクス研究所
創業者 二ノ宮良夫

最近は「データを自由に修正出来る」面だけを書くと「内部統制」の観点から思わぬ評価をされてしまうことがあるので、TPiCS-X にも「権限管理」や「データの修正ログ管理」などの機能があることを始めに申し上げますが、本文では全て省略して説明させて頂きます。

目次

 

5つの難問とは
(1)短納期生産、変化に対応できる生産を実現する
(2)現場の見える化を図る
(3)遅れの問題を解決する
(4)在庫縮小と短納期生産を両立させる
(5)新製品の垂直立ち上げ、設計変更に対応する

繰返し生産編
(1)TPiCS-Xで、短納期生産、変化に対応できる生産を実現する
(2)TPiCS-Xで、現場の見える化を図る
(3)TPiCS-Xで、遅れの問題を解決する
(4)TPiCS-Xで、在庫縮小と短納期生産を両立させる
(5)TPiCS-Xで、新製品の垂直立ち上げ、設計変更に対応する

個別生産編
(1)TPiCS-Xで、短納期生産、変化に対応できる生産を実現する
(2)TPiCS-Xで、現場の見える化を図る
(3)TPiCS-Xで、遅れの問題を解決する
(4)TPiCS-Xで、在庫縮小と短納期生産を両立させる

(5)TPiCS-X で、新製品の垂直立ち上げ、設計変更に対応する

                                                                                                 ※(1)の項で記載

手前2週間を仮固定しながら生産計画を作る方法
サプライヤーとの情報共有(SCMオプション)
現場指示と平準化(着手信号機オプション)
5Sと生産管理について

5つの難問とは

 一口に製造業と言っても、会社毎に作っているものが異なり、商品の性質やマーケットの性質が異なります。また経営者の考え方や、社員の持つスキルも異なります。さらにその工場が歩んできた歴史が異なる訳ですから、自ずと「ものの作り方」即ち「生産管理方法」が異なります。

 しかし、見方を変えると、「ものを作る」為には、図面や配合法、或いはレシピーなど狭義の生産方法があり、設備があり、資材を手配し、加工をする。これはどんな製造業であっても同じです。
 これは「人間」に例えるとよく分かります。人間一人一人は皆異なりますが、頭があって、手足があって・・・、と考えれば、皆同じです。そして「病」も同じように考えることが出来ます。食べ過ぎれば胃を壊すし、酒を飲み過ぎれば肝臓を悪くします。すると、製造業も、顧客ニーズに敏感に対応できなければチャンスを逃す。在庫で対応しようとすれば、どうしても不良在庫が増えてしまう・・・

この問題は皆共通です。

 しかし、本当に難しいのはここからです。
たばこを吸い続けて90才まで生きる人もいるし、吸わなくても40才で肺ガンを患い亡くなる人もいます。
在庫も、商品バリエーションが少なく、また商品のライフサイクルが長く設計変更も少なければ、在庫を多く抱えて生産する方法も一つの答えです。こう考えると、話が振出しに戻ってしまいます。しかし、たばこは確実に体には悪いし、在庫も少なくて済むなら少ない方が良に決まっています。個別の問題の中に一般的な問題を見いだし、一般的な答えの中から個別の答えを作り出していく、この両方の面が必要です。


 では、そもそも製造業の方は何に困っているか。勿論沢山の悩みをお持ちの筈ですが、その中で生産管理システムを使って解決し易い問題、或いは生産管理だけでは完全に解決出来なくても生産管理により大きく改善出来る問題をピックアップします。

 そしてその問題を出来るだけ一般化し、背景にある問題の仕組みを浮かび上がらせ、具体的な答えに繋げるようにしたいと思います。そんなことを考え、難問を5つピックアップしました。

(1)短納期生産、変化に対応できる生産を実現する

 バブル崩壊以降、商品が多様化し、そのライフサイクルは短くなりました。また、IT化により社会全体の仕事のスピードが速くなり、需要に対し出来るだけ速く供給しなくてはならなくなりました。
 例えば、昔なら受注後2ヶ月或いは3ヶ月後の納品が当たり前でしたが、今はそんなに待ってくれません。
 それを在庫で対応しようとすると膨大な在庫金額になってしまうし、短納期で生産しようとしても部品や材料が間に合わない。あるいは、既に得意先から短納期発注が実施され、さしたる方法論もないまま「やるっきゃない」と言って、がむしゃらにやっている。そんな状況を「問題」とし、それを解決する方法を説いていきます。

(2)現場の見える化を図る

 「管理」の基本は「誰が見てもすぐわかるような状態にする」です。次に「見える化」の本質は、「見える」ことを活用して、改善をしたり、トラブル発生を防ぐことです。TPiCS-Xを使ってそれを実現する方法を説いていきます。

(3)遅れの問題を解決する

 今でも途上国では半分笑い話の様に「1日~2日の遅れは当たり前・・・」などと言われますが、勿論そんな訳にはいきません。遅れの問題を解決するための方法を説いていきます。

(4)在庫縮小と短納期生産を両立させる

 「在庫」という観点から問題を考えます。ある意味で「在庫縮小と短納期生産」は相反する問題です。生産管理の問題を考えると、「あちらを立てるとこちらが立たず」の問題がとても多いです。
 ここに挙げた上記4つの問題は、根っこのところで皆一つに繋がっています。そんな観点で、この2つの問題を両立しながら解決する方法を説いていきます。

(5)新製品の垂直立ち上げ、設計変更に対応する

 商品のライフサイクルが短くなり、新商品の開発期間の短縮を求められます。それと同時に生産面も1日でも早くフル生産出来ることが求められます。この問題は、上記4つの問題と少し性質が異なり、「道具」に依存する面が強くなりますが、その解決方法を説いていきます。