長納期品の計画を週、旬、月単位で立てる新機能について

新機能概要

海外調達品を始めとして、国内調達品であっても発注から納入までに時間がかかるケースが増加し、1年先、2年先といった長期に及ぶあしなが部品や受注製品の生産状況を把握したいニーズが高まってきました。
このような長納期品をTPiCS-Xで管理するには、月や週、旬単位の稼動カレンダーを作成し、ある程度まとまった期間として数量を把握することになりますが、従来のインターフェースでは月次更新の都度実施するカレンダーデータのメンテナンスが煩雑で、担当者に負担がかかっていました。
これを解消する目的で実装されたのが、基準カレンダーを元に月バケットや週バケットのカレンダーを容易に作成する機能です。新たに追加された基準カレンダーを用いると、月次の更新タイミングで週や月→日や週のカレンダーへと簡単に稼働カレンダーを調整することができます

詳細

2023/02/20リリース版より、長納期品の計画を週・旬・月単位で立てる新機能を実装しました。

 基準カレンダーを元に、月バケットや週バケットの稼動カレンダーを容易に作成でき、所要量計算で1年以上先の長納期品の計画を立てやすくなりました。毎月の月次更新時に、週や月単位のカレンダーを日や週に調整する運用も簡単に行えます。

  

・基準カレンダーテーブルを追加し、工場の稼動日カレンダー、仕入先や協力会社、得意先の営業日カレンダー(日単位)を登録できるようにしました。

 

・基準カレンダーを基に生産計画表に読込みする稼動カレンダーを、[基準カレンダーから作成]ボタンから日、週、旬、月単位で作成できるようにしました。

 

・週、旬、月単位で作成した稼動カレンダーを生産計画表に読込みすると、日付がバケットの単位によって下記のように表示されます。

 

  月バケット:"Y23M08"  (M:Month 月)

  旬バケット:"Y23M07B"、"Y23M07M"、"Y23M07E"  (B:Beginning 上旬、M:Middle 中旬、E:End 下旬)

  週バケット:"Y23M06W1"、"Y23M06W2"、"Y23M06W3"、"Y23M06W4"、"Y23M06W5"  (W:Week 週)

 

・[基準カレンダーから作成]ボタンで作成した稼動カレンダーの稼動日数は、基準カレンダーの稼動日数を集計してセットします。

 また、所要量計算時に週、旬、月バケットで、製造リード日数や納入リード日数による日程の追上げ計算を行わないように"9000"を加算しています。

 例)週バケット:"9005"、旬バケット(上旬・中旬・下旬):"9010"、月バケット:"9020"

 

作成手順

以下の前提でカレンダーデータを作成する例をご紹介します。
<運用例>

・システム日付は2030/04/01

・直近の10ヶ月は日バケットで生産計画を立て、11ヶ月目は週バケット、12か月目以降は月バケットにして1ヶ月単位に大まかな数量把握を行うこととします

①基準カレンダーの作成

[稼動カレンダー]フォームの[基準カレンダー]タブを開くと有効になる[基準カレンダー作成]ボタンで、複数年分のカレンダーデータを作成します。基準カレンダーの作成範囲として5年間までのボタンが用意されていますが、終了月を直接入力してさらに先の年月までのカレンダーデータを作成することもできます。

作成範囲を決めたら、[作成]ボタンで基準カレンダーデータを作成します。

ここでは、シフト数1、土日休みのカレンダーを作成します。


②稼働カレンダーを「基準カレンダーから作成」

続いて、[稼動カレンダー]タブに移動して[稼動カレンダーから作成]ボタンをクリックします。

パネル上で下図のように日、週、月バケットの月数をそれぞれ指定し、[作成]ボタンで稼動カレンダーデータを作成します。


③作成された稼動カレンダー


※詳細はヘルプファイル(マニュアル)の[稼動カレンダー]の頁をご覧ください。