製品の品質や機能の向上のほか、法規制に対する適合、コスト削減等、様々な理由で運用中の製品構成(BOM)に変更を加えるケースがあります。
基本的には、[製品構成表]のデータを修正すると自動的に変更内容を記憶し、フォームを閉じるタイミングで既存の引落明細データに対して変更を反映するかどうかの処理が行われますが、任意のタイミングで変更を反映したいこともあります。
ここでは、用途別に3通り用意された引落明細データへの反映方法をご紹介します。
目次
1.注番ごとに実行する方法
[計画明細データ手入力]フォームの右クリックメニューから実行します。
ある特定のベンダー向けの注文書のみ変更を反映したいようなときに利用します。
計画明細データ1件だけ反映することも、予め絞込条件を適用して複数データに対しまとめて反映することもできます。
■1注番を選択状態にして、[右クリックメニュー]-[データ管理]-[引落明細再作成]を実行

■詳細絞込パネルで指定した条件に合致するデータのみ、再作成する例

■[引落明細データ手入力]フォームを開いて再作成された引落明細データを確認すると、「システム備考」に"(計画明細から作成)"とセットされています。

2.テキストファイル読込み後に実行する方法
構成変更対象のデータ件数が多いときは、予め用意したCSVデータを読み込ませると効率的です。
しかし、テキストファイル読込みにより構成が変更されても、既存の計画に対する反映処理は自動では行われません。
CSV読込み後に該当する構成データを選択して引落明細データに反映するには、[製品構成表]フォームを使用します。

■[マスター管理]-[製品構成表]を開き、テキストファイル読込みにより変更された構成データを選択状態にします。

■[右クリックメニュー]-[データ管理]-[引落明細再作成]を実行し、引落明細データに反映します。

製品構成表から引落明細データを再作成する場合、選択レコードと一致する「アイテムコード」の計画明細データはすべて再作成対象になるため、未選択の構成であっても再作成対象となる可能性があります。
3.全データを対象に実行する方法
別システムからの移行時など運用初期等に全データを対象に引落明細データを作り直す必要がある場合、[データ更新]-[データ再集計・再作成]-[引落明細データの再作成]を利用します。
この操作は存在する全計画明細データを対象にその時点の製品構成データに従い引落明細データを再作成します。
不測の事態に備えて必ず事前にデータベースのバックアップを取ってから実行してください。


「親の実績が完了している引落明細データを強制的に完了にする」にチェックを入れると、未完のまま残された引落明細データをクローズできます。
古い引落明細データは所要量計算で余計な手配がかかる一因となるため、不要な計画は残さずに削除することが大切です。
親の分納実績が入力されているときに引落明細を追加するかどうかを選択します。
・その注番・枝番の引落明細データが1件もなければ作成する
・対象にしない

B製番、S製番自身は再作成対象から除外されますが、その子に当たるアイテムの引落明細データは対象にできます。
予め、下記の設定値をオンに変更しておく必要があります。
・[設定]-[全レベル設定]-[内部統制]-[マスターチェック・その他]
「B製番管理、S製番アイテムの計画明細データも引落明細データ再作成を可能にする」
同様に、子アイテムがF製番アイテムの引落明細データも再作成の対象に含めるには、以下の設定値をオンにします。
・「子アイテムがF製番の引落明細データも引落明細再作成の対象にする」
■引落明細データの再作成後、続いて引落実績合計の再集計処理が実行されます。


集計期間は、引落明細データの「親納期」(NDATE)の範囲を指定します。
開始日終了日やアイテムコードが未指定の時は、全データを対象にします。
「実績合計の書換えも行う」にチェックを入れると、存在する引落実績データに合わせて
引落明細データの「実績合計」を書き換えます。

