2017年より開始いたしましたTPiCSクラウドサーバで使用しております、さくらインターネット株式会社のさくらのクラウドに、新たに石狩第1ゾーンが追加されました。
2017年のTPiCSクラウド開始時のベンチマークテスト結果では、東京第1ゾーンに対して、比較的処理が空いていて安定したパフォーマンスが発揮できる石狩第2ゾーンを使用しておりました。新たな石狩第1ゾーンと、東京第1、石狩第2の3か所でTPiCSの所要量計算スピードの比較を行いました。これからTPiCSクラウドサーバーをご利用になるかたや、運用中のサーバーの運用コストの見直しをなさる際に、ゾーン選択のご参考にしてください。
2019年7月よりTPiCSクラウドデモ環境のお貸出しから、使用ゾーンが石狩第1ゾーンに変更いたしました。
以前からTPiCSクラウドを利用されている方のサーバーのゾーンが自動で変わることはありません。
ゾーン比較ベンチマーク
実施概要
東京第1、石狩第1、石狩第2、それぞれのゾーンで、CPUコア数2、メモリ容量4G にて仮想サーバーを作成。
仮想サーバーは時間帯によって混雑度が異なることが推測されるため、午前中(10時~11時)、昼(12時~13時)、夕方(18時~19時) の各時間帯で、7月1日から7月5日の間それぞれ複数回TPiCSの所要量計算にかかる時間を計測し、その平均時間で比較しました。
計測データ
<データ件数>
・アイテムマスター 12,102件
・製品構成表 12,200件
・生産計画表 48,406件
・計画明細データ 30,001件
・引落明細データ 30,001件
<TPiCS-X>
Ver4.1 x64 2019/06/17リリース版
バケット数:248
<データベース>
SQL Server 2016 Express Editon
結果
・平均時間 - 時間帯別に見た各ゾーンの所要量計算時間の平均です。
・計測データ - 各ゾーンにおける時間帯別の所要量計算時間の散布図です。
・コストパフォーマンス - 各ゾーンの月額使用料 / 平均所要量計算時間(秒) で割り出した秒あたりのコストです。
各ゾーンの月額使用料は、2019/07/12時点のさくらインターネット株式会社様のサイト掲載情報(2019/1/17改訂版)を元にしております。
総評
・時間帯別平均所要時間は、僅差ながら全て石狩第1が短かった。
・東京においては、時間帯が遅くなるほど平均所要時間が短くなる傾向が見られた。
・石狩第1と第2においては、昼過ぎの時間帯が最も平均所要時間が短かった。
・時間帯ごとの範囲(最大値 - 最小値)が最も小さいのは、石狩第2という結果だった。